
こんにちは、kinkoです。投資の神様バフェットが推奨する株はたくさんあり、参考にする投資家はたくさんいます。しかし、バフェットの会社、バークシャーハサウェイ社の株を買ったって話はあまり聞きません。
年利20%を何十年も続けていると言われていますが、それが本当ならば、相当な株価になっているはずで、もっと話題になってもいいのでは?と思ってしまいます。
バークシャーハサウェイ社は、過去40年間は好調でしたが、今後も株価が成長していくのでしょうか?もし、バフェットが亡くなったら、この会社はどうなるのだろう?という疑問を抱いたので、購入も含めて調べてみました。
バークシャー・ハサウェイ社
・繊維会社の買収から投資会社へ
1965年、バフェットは、繊維会社だったバークシャーハサウェイの経営権を握りました。本業の紡績工場の営業キャッシュフローを保険事業を中心とした投資に転用します。これが投資会社としてのバークシャーハサウェイの事業戦略のはじまりでした。
・主な投資先(2017年3月末)
・クラフト・ハインツ 18.3%
・ウェルズ・ファーゴ 16.5%
・アップル 11.5%
・コカ・コーラ 10.5%
・アメリカン・エキスプレス 7.4%
・IBM7.0% など
バフェットはバリュー投資の手法に基づき、上場株式に少数株主として投資する方法を主に用いていました。
しかし、近年では投資先の会社をまるごと買収してしまい、非公開化するやり方が多くなっています。従ってバークシャーハサウェイの株を分析する際は、この非公開化された子会社の中身に当ってみる必要があります。
・バークシャーハサウェイの子会社
〈損保ビジネス〉
1996年、自動車保険のGEICO(ガイコー)を買収
1998年、損保・再保険会社のジェネラル・リを買収
2007年にはオランダの損保会社のNRGを買収
さらに2007年にはバークシャーハサウェイ・アシュアランスを創業しミュニシパル・ボンドの金融保証保険業務に参入しています。
保険会社のビジネスがバークシャー・ハサウェイにとって重要である理由は「フロート(float=投資に使えるお金)」と呼ばれる資金が潤沢で、すぐに運用に回せるところです。
〈鉄道事業〉
2010年、バーリントン・ノーザン・サンタフェ(BNSF)を買収
アメリカの鉄道株はほとんど貨物だと考えて良いでしょう。同社は全米最大クラスの鉄道会社で中西部、西海岸、南西部、南東部などの28州をカバーする総延長5.23万キロの自社路線ならびに利用権を持っています。
〈公共・エネルギー事業〉
ミッドアメリカン・エナジー・ホールディングスの投票権の89.8%を所有しています。発電、送電などを司り、450万戸の家庭に電気を供給しています。イギリスにも子会社があり、390万戸の家庭に電気を届けています。
その他にも200社以上の子会社を保有しており、そのほとんどが非公開としています。
バークシャーハサウェイの株価
・45年間で82万%上昇
バフェットが会長兼CEOを勤めるバークシャー・ハサウェイの株価の上昇は、1965年に彼が経営権を握ってから約45年間で株価が約82万%以上に上昇したそうです。複利計算で年間でおよそ20%のリターンを40年間以上続けているということになります。
・2種類の株式
バークシャー・ハサウェイの株式にはA株とB株の2つの種類があります。A株は、BRK-Aと呼ばれるもので、2017年7月では、1株の株価は約25万ドル、1ドル113円として日本円で約2800万円になっています。
これでは一般の投資家は購入が難しいということで、手軽にバークシャー・ハサウェイの株に投資出来るようにと作られたのが、B株のBRK-Bです。これは基本的にA株を分割したもので1株170ドル前後です。現在、日本ではB株しか買えません。
A株・BRK-A $257,500
B株・BRK-B $171
ウォーレン・バフェットは「B株は理論上、A株の1,500分の1以上の価値で取引されてはならない。もしそういう状態が起これば、ニューヨーク証券取引所の才取会員がA株一株を買い、同時にB株1,500株を空売りすることで、アービトラージ(注1)するだろう。だからすぐにB株が買われ過ぎた状況には訂正が入る」と説明しています。
もうひとつ重要なことは、B株のもつ投票権はA株の1万分の1しか無い点です。すると投票権という見地からのB株の価値は1,500分の1よりもっとずっと少ないというわけです。
このことからもB株の価値がA株の1,500分の1以上になるのは理屈に合いません。上記のA株÷1,500=171.6となり、バフェットの言う理論に合致します。
A株の保有者はいつでも気が向いたときに自分のA株1株をB株1,500株に交換することが出来ます。しかしB株の保有者はB株を1,500株まで買い揃えてもそれをA株に交換してもらうことは、残念ながら出来ません。
※注1:価格差を利用して利益を獲得しようとする取引(裁定取引)をいい、同一の性格を持つ2つの商品の間で、割安な方を買い、割高な方を売ることにより、理論上リスクなしで収益を確定させることができるもの。
・バフェット亡き後リスク
バフェット氏(86)は今年5月ににネブラスカ州オマハで開催されたバークシャーの年次株主総会で、「私が今夜死んだとしても、明日の株価は上昇するだろう」と言い、「会社分割などを巡り臆測が生じるだろうが、それはウォール街にとっては良いストーリーだ」と述べられました。
バフェット氏は、同氏とチャールズ・マンガー副会長(93)の退任後にバークシャー株が下落した場合、同社が自社株買いを行うかとの指摘には、「株主にとって最大の利益となるなら取締役会は自社株買いを検討するだろう」と説明しました。
また、バークシャーの次期指導者については、事業に「恐らく4000億ドル(約45兆円)程度かそれ以上を配分する必要があるだろう」と言ました。
そして、10年後にはバークシャーの事業にはそれまでの全事業を上回る資金が投じられるだろうとの見方を示しました。
kinkoの米国株考察
バークシャー・ハサウェイ社は、45年間に渡りS&P500を倍近く上回る収益率を上げています。この長期に渡っての実績が、バフェットを投資の神様と呼ばせるゆえんです。
バフェットの投資の手法は極めてシンプルな「バリュー株投資」であることは有名です。優良企業へ長期投資することで素晴らしい収益を上げています。kinkoの米国株への長期投資銘柄は、バフェットが保有している銘柄を参考にさせて貰っています。
今回、バークシャー・ハサウェイ社を調べてみて、ただ単に上場企業へ投資しているだけでなく、数多くの企業を買収し子会社化することで、利益の最大化を図っていることがわかりました。
おそらくバフェットは、亡き後の経営方針まで考えているだろうと思います。アップルの創業者、スティーブ・ジョブスが自分の死後も現在のiPhoneやiPadの進む方向性を示したようにです。
ハサウェイの株は、配当金がゼロであること以外は、とても魅力的な株であると思われます。購入する時は、A株「BRK-A」の株価の1/1,500がB株「BRK-B 」の株価であることを目安にしていこうと思います。
ま と め
- ハサウェイ株価は45年で82万%上昇
- 株式は2種類で、B株はA株の1/1,500
- 配当はゼロだが、年20%の上昇は魅力的
※投資は自己責任でお願いします。
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