米国の3月雇用統計が発表されました。農業分野以外の就業者は前月より23万6000人増加し、市場の予想通りとなりました。
失業率は、先月より0.1ポイント改善し3.5%と良好でした。
せっかくのポジティブサプライズも米国市場はお休みで残念💦
コロナ明けで飲食業などが人手不足に陥っておりますが、一方でIT企業の大規模リストラも報じられています。
4月の雇用統計が良ければ、FRBは5月の利上げを実行することになるでしょう。市場はすでに0.25ポイントの利上げを織り込んでいるように見えますけどね。
FRBはインフレ抑制のため、昨年から急激な利上げを行なっています。そのせいで、長期金利よりも短期金利の方が金利が上がるという逆イールドが発生しています。
懸念①逆イールド拡大長期化

昨年12月には、2年・10年債スプレッド(10年債利回り–2年債利回り)が約▲80bpと、約40年ぶりのマイナス幅にまで拡大した。
インフレが高止まりすれば、FRBの政策金利は利下げすることなく据え置かれるでしょう。そうなると逆イールドの長期化が予想されます。
なぜ、逆イールドが悪いのかと言うと、金融機関が長短金利差で利ざやを稼ぐことができなくなるからです。(シリコンバレー銀行も長期債券に投資し過ぎて、現金が足りなくなり破綻しました。)
それでは金融機関はどうするでしょう?
懸念②銀行の貸し渋りと貸し剥がし
現金を確保したい銀行は、貸し渋り(貸し出しを厳格化)と危なそうな企業への貸し剥がし(借金返還請求)に走るようになります。
ドラマ、半沢直樹でも無慈悲に取り立てる銀行マンの姿が印象的でした。
すでに米国では貸し渋りが始まっているようです。

みずほリサーチの表を見ると、逆イールド発生時期(オレンジ帯)の後に資金の貸し渋りが目立ちます。
資金繰りが上手くいかなくなった企業が倒産を余儀なくなれるのは素人目にもわかります。黒字倒産なんて言葉もあるくらいですから、ちょっと怖いですね。
懸念③製造業景況間の下振れ
景気の指標として、製造業購買担当者景気指数(※PMI、ISM)があります。
※PMIは、世界30国400以上の企業をアンケート対象としているのに対し、ISMは米国のみ300以上の企業を対象としています。

上のグラフでもわかるようにPMI、ISM揃って落ち込んでいます。
少し回復したように見えていた米国のISMは、4月3日発表した最新では46.3(予想47.5)で2020年5月以来の低さでした。※50を下回ると不景気とされる
製造業の現場では、すでにリセッション入りしているのかもしれません。
今後の株価はどうなる?

kinkoは、逆イールド解消後のリセッションを警戒しています。ITバブル崩壊やリーマンショックなど歴史的に何度も株価暴落が起こっているからです。
そして、リセッションは景気循環に必要であり、投資家にとっては絶好の仕込み場だとも思っています。
その時期が的確にわかれば大儲けなんですけどね…(笑)
予想としては、逆イールドが解消してから数ヶ月後が底かしら?FRBが利下げしない今年いっぱいは暴落しても戻すを繰り返すだろうと思っています。
ITバブル崩壊もリーマンショックも経験している身としては、株価半値もあり得ると思っているので、キャッシュ多めを心がけています。
※投資は自己責任でお願いします。
お読み頂きありがとうございました!
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