
こんにちは、kinkoです。あきんこちゃんのブログ、“アラサーDINKS女性が「マイホーム」と「賃貸」について考える”で、持ち家についてのコラボ企画がありました。メンバーではないのですが、持ち家歴25年のおばちゃんの体験したことや意見を綴ろうと思います。
価値観は時代によって変化
1980年代まで(持ち家黄金期)
- 土地神話・・・土地は最大の資産価値とされた。
- 持ち家・・・持ってこそ一人前とされた。
- 賃貸・・・貧乏人のような意識があった。
バブル期は、土地・不動産・株式など何を買っても上がっていた時代でした。猫も杓子も不動産投資をして、地価はどんどん上がっていき、「早く買わないと買えなくなる!」「家賃が急騰して、収入のほとんどが家賃に消えてしまう!」という焦りがありました。
そして、結婚したら子供が小学校に上がるまでに「持ち家」を買うのが当たり前の時代でした。特に田舎では、小学校へ上がると家庭訪問があったため、賃貸住宅では「恥ずかしい」という意識がありました。
「持ち家」を買うために働く時代と言っても過言ではありませんでした。
まさに「持ち家」黄金時代でした。
1990年代(バブル崩壊・地価下落)
- 土地神話・・・地価が下がり始める。
- 持ち家・・・持ち家率は横ばい、買いやすくなる。
- 賃貸・・・まだ貧乏人意識が残る。
1989年に日経平均株価は市場最高値をつけ下落に転じましたが、まだ田舎の地価は下がっていませんでした。
本格的に地価の下落を感じたのは、1995年頃からでした。どんどん地価が下がる上に、住宅ローン貸し付け金利が下がったことで、かえって家を買いやすくなりました。
お手頃価格になったことで、賃貸の家賃よりも住宅ローンの方が少なくなるという現象が見られるようになり、買った方が「得」とされていた時代でした。
家賃より
少ないローンで
「マイホーム」
2000年代(サラリーマン大家さん)
- 土地神話・・・完全に崩壊する。
- 持ち家・・・持つ方が賢いとは言えなくなった。
- 賃貸・・・借り手市場で貧乏人意識薄れる。
ロバートキヨサキの「金持ち父さん、貧乏父さん」が一躍有名になりました。自分のマイホームを持つよりも、低金利住宅ローンを利用して、少ない自己資金で不動産投資が出来るサラリーマン大家さんが流行りました。
一方、不況の煽りを受けて、住宅ローンが払えなくなる人も多くなりました。マイホームを売っても借金しか残らず「マイホーム破産」という事態に陥る人も現れました。
「持ち家」が負債になる意識が高まり始めた。
2010年代(賃貸優勢時代)
- 土地神話・・・言葉さえ消える
- 持ち家・・・羨ましがられる事象にあらず
- 賃貸・・・賢いお得説
平成生まれがアラサーの大人になって、不況しか知らない世代がマイホームを考える年代に入ってくると、将来の給料制度などの現実をしっかり見据えて、賃貸を選ぶ人が多くなりました。
kinkoの子供達は20代で、息子は「持ち家」否定派です。「今の世の中どうなるかわからない時代に、長期に渡って何千万円ものローンを組むなんて考えられない!」と言います。
確かに、先日の記事の“20代と50代の投資の違いとは?”の中で、20代だったら月3万円の積立投資をするだけでよい!と書いていても、果たしてどれだけの若者が出来るのだろう?と心の中では思っていました。
月3万円の30年の長期投資が出来ないならば、もっと支払いの高い住宅ローンは無理に等しいと思われます。
賃貸ならば、家賃の安いところに住み替えることも出来ますが、住宅ローンは返し終わるまでほぼ同じ金額を支払い続けねばなりませんものね。
ここ30年あまりで、賃貸と持ち家の価値観は変わってしまいました。
2017年は、賃貸優勢だとkinkoは思います。
賃貸優勢の理由とは?
- 空き家問題
- 少子高齢化
- 災害リスク
まず、空き家は現在7軒に1軒です。30年後には3軒に1軒と言われており、少子高齢化社会では移民を大量に受け入れない限り、空き家はどんどん増える一方です。
kinkoの実家は誰も住んでおらず、売るに売れない状況が5年も続いています。二束三文でも良いと不動産屋さんには言ってありますが、それでも買い手はつきません。
地震列島の日本では、どこでも地震が起きています。海辺では津波リスクですし、山辺では土砂崩れリスクで、安心して家を持つことが難しくなっています。また、昨今の異常気象により、昔より洪水リスクも高まっています。
25年間の持ち家の感想
1992年、新築一軒家を建築
総費用4,300万円
(住宅ローン3,500万円)5%以上
2003年、11年で住宅ローン完済
2003年、お風呂のシャワー蛇口交換2万円
2004年、外壁塗装工事126万円
2005年、ウォッシュレット交換3万円
2006年、洗面化粧台交換で6万円
2009年、区画整理のため引越し
2010年、区画整理後の土地に新築。エアコン4台、冷蔵庫、洗濯機買い替え2回の引越しなどの費用込みで
総費用2,050万円
2015年、夫の転勤により、息子一人が家に残る
2016年、息子就職で家を出る
2017年、実質空き家
kinkoは結婚前からマイホームを持つのが唯一の夢で、買った時は本当に嬉しかった事を今でも覚えています。一人前になったという満足感と、これから家賃を払わなくて済む安心感と、友人に自慢できるという優越感等、言葉では言い表せないほどでした。
でも、マイホームを持って嬉しかったのは最初の頃だけで、その後に住宅ローン返済地獄が11年も続きました。
とにかく子供の教育費が増えるまでになんとか完済したいと思って、長男が高校生になるまでは、必死で共働きしていました。
月々の住宅ローンと繰り上げ返済で、たぶん年間400~500万円ほど返していたと思います。当時、金利が高かった(5%以上)こともあり、「投資するより完済!」でした。
さらに、家は10年もすると外壁や水回りが痛んできますので、定期的に修繕費も頭に入れておく必要がありました。
予期せぬ区画整理で、2回目の新築をしました。もう住宅ローンに苦しめられるのは嫌だったため、土地を買い戻すこともせず2割の土地を取られる結果になりました。
今思えば、区画整理だからと言って立ち退きさえすれば、建て直さなくてもよかったのでは?と思っています。現在、誰も住んでおらず、倉庫のような役割しか果たしていない住宅は、まさに金食い虫です。
空き家の維持費
固定資産税(年間) | 13万円 |
水道・光熱費 | 10万円 |
通信費 | 7万円 |
光熱費節約のために、一度電気を止めたてみた事がありましたが、エコキュートが故障し修理代に3万円もかかってしまったため、そのまま通電してあります。
たまに帰って家の空気の入れ換え、子供達も荷物を取りに泊まりに来てたりするので、ちょっとした別荘?状態です。
毎回、家族が揃うと「この家どうする?」と言う話題になるのですが、「このままでいいんじゃない?」に落ち着きます。kinkoとしては、売るか貸すかしたいんですけどね…
今の状況では、持ち家は負債でしかないに一票です。
25年ぶりの賃貸住宅を経験
会社の借り上げマンションに住んで2年ほどですが、とっても快適です。
- 家賃がない
- 地域のイベントがない
- 庭の草むしりが必要ない
- 隣人に干渉されない
- 設備の故障代は大家さん持ち
家賃がかからないのは会社のお陰なので、今だけの特権ですからラッキーなんですけどね。
kinkoの田舎は、防災訓練年2回、運動会、地域の草むしり年2回、危険物当番年2回、役員になると月1回の会合など多々ありました。今さらながら地域の行事ってストレスだったんだなぁと思います。
ま と め
- 時代によって、持ち家と賃貸の優位性は変わる
- 空き家率、災害リスクでは持ち家は負債の要素が高そう
- 両方の経験者kinkoは、今は賃貸の方が気楽で◎
もし、好景気が続いていたら家の価値が上がっていたかもしれませんし、高騰する家賃を払わずに済んだことに満足していたかもしれません。
何より「家を持つ」という子供の頃からの夢を達成していなかったら、いつまでも買いたいと思い続けたことでしょう。
自分の考えや価値観は、社会情勢や経験で時代と共に変わっていくことがわかりました。これからどう変わっていくのかは、誰にもわからないでしょう。
持ち家か賃貸かの選択はあなた次第です!
※あくまで個人的意見です。
今回、主催者のジンさんに無断で、あきんこちゃんの記事に勝手に参加させて貰いました。その主催者のジンさんからリンクを張っていただけるという、温かいお言葉を頂きました。
みなさん、とても面白い視点で書かれています!僭越ながら、コラボ企画に参加された方のリンクを貼らせて頂きます。
ジンさん:30代、住居費だけで考えないマイホームと賃貸#家計ブロガー企画
あきんこちゃん:アラサーDINKS女性が「マイホーム」と「賃貸」について考える
hana さん:30代のブロガーが考えるマイホームと賃貸について
せっかちパパさん:30代の住宅事情を徹底レポート
Jiroさん:マイホームと賃貸
波乗り翼さん:マイホームか賃貸?そりゃーマイホームだ!
ナナミライさん:「マイホーム」と「賃貸」について不動産嫌いのわたしが出した答え
ぴくすさん:マイホームか賃貸か。
にーちぇさん:20代は賃貸と購入どちらが得か。マイホームはデメリットだらけ?
[…] ○kinkoさん「永遠のテーマ、「持ち家」と「賃貸」はどっちが得か?」 […]
[…] 以前、『永遠のテーマ、「持ち家」と「賃貸」はどっちが得か?』という記事を書きました。 […]
[…] 前回、永遠のテーマ、「持ち家」と「賃貸」はどっちが得か?にも書きましたが、現在、家族全員(夫婦、息子、娘)が家を出ている状態です。 […]