
こんにちは、kinkoです。投資歴20年近いkinkoが、投資初心者にお勧めする投資は、株主優待制度のある日本株に投資することです。そうは言っても、株主優待制度は1000社以上もある中でどの銘柄を選べばよいか分かりませんよね?そこで、株主優待銘柄を選ぶ上でのお得なテクニックをご紹介します。
株主優待の魅力
株主優待制度は、企業から株主へのプレゼント制度のことです。日本独特の制度で米国株等にはあまりありません。年々、株主優待制度を新設する企業がでてきており、現在では1000社以上が株主優待を行なっています。
今や金券やQUOカード、お米や日用雑貨までありとあらゆる商品が株主優待としてプレゼントされています。レオパレスでは、グアムでの無料宿泊券がついており、これが無料?って思うほどリッチな体験が出来たりします。
株主優待銘柄は、人気銘柄であることから株価の下落が限定的です。株価が下がっても、株主優待があることで恩恵を受けていることを感じられます。
・優待の達人“桐谷さん”
株主優待制度を利用して、生活費のほとんどを賄う“桐谷さん”という元プロ棋士の方がメディアで取り上げられた事がありました。
優待銘柄は400銘柄も保有し、外食も映画も遊園地もボーリングまで、ほとんど無料で遊んでいました。家にはお米から食料品の数々が所狭しと並んでいました。
資金は1億円ほどで、日本株の優待銘柄に投資しており、配当金と毎日のように届く優待品で生活出来ると言います。これぞ「配当金生活」ですね!
株主優待の注意点
1.現物株にしか株主優待がない
信用取引で株を買っていても株主優待はありません。逆を言えば、現物株を保有している人が貸株(信用取引をしている人などに株を貸して利子をもらう)をしていても株主優待の権利があります。
2.株主優待権利確定日に保有
企業の決算によって、銘柄ごとに株主優待が発生する期限があります。これを権利付き最終日と言って、その期限までに株式を購入し、期限日に保有しなければ優待品は貰えません。
人気の株主優待や高配当の銘柄は、権利付き最終日に向けて株価が上昇することが珍しくなく、優待や配当の権利を得るために駆け込みで株を買う人が増えるためです。
一方、権利落ち日以降は、優待や配当だけが目当てだった投資家が一斉に売り出すため、株価が下落してしまうこともあります。 単純に「権利付き最終日直前に買い、権利落ち後すぐに売る」のでは、損失が出易いと言えます。
3.クロス取引とは?
優待銘柄を現物株で購入し、一方で同じ株数を信用取引の売り建て(カラ売り)すると、株価がどちらに動いても株価変動によるリスクはありません。現物株の利益または損失をカラ売りがカバーするからです。これを「クロス取引」といいます。
つまり、クロス取引を行なうことで、株価の変動リスクなしで株主優待を受け取ることができるわけです。ただし、売買手数料や金利などのコストは発生することになります。
4.クロス取引は逆日歩に注意
品薄株などでカラ売りが極端に増えると、「逆日歩(ぎゃくひぶ)」と呼ばれる費用が発生する危険性があります。 特に最近では、株主優待銘柄によるクロス取引が流行ってしまったため、多くの投資家がカラ売りを行ない、高額な逆日歩が発生する銘柄が増えてきています。
なかには、わずか3000円の優待券を得るために数万円の逆日歩を支払ってしまったと言う人もいます。インターネットなどで逆日歩銘柄を検索することはできますが、逆日歩は需給の逼迫によって起こるものですから、突然発生してしまうこともあるのです。
一方、最近では個々の証券会社が独白に行なっている「一般信用取引」というものがあります。一般信用取引では逆日歩は発生しないのですが、銘柄によっては権利付き最終日に向けてカラ売りができなくなる場合もあります。
損をしないためにも投資初心者さんは、優待銘柄の現物株を保有することをお勧めします。
株主優待のお得なテクニック
・「年間の配当金+株主優待」の利回り
マネー雑誌「ダイヤモンドZAI」にも掲載されたお得な選び方です。優待品の魅力だけでなく、配当利回りを合わせた合計利回りが高ければ株価は下落しづらく、早く元を取りやすいと言えます。
〈例〉9439 エム・エイチ・グループ
株価266円、100株以上、12月末
{配当3円+(年間優待額3240円÷株数100株)}÷株価266円×100=13.3%
配当利回りは1.13%で低めですが、自社グループの美容室で使える優待金額が大きく、配当+優待利回りは10%以上です。最低購入金額が26600円と低く買いやすい優待銘柄です。
・権利確定日2~3カ月前に購入
人気優待がある企業の株価は、優待を得られる権利確定日に向けて上がり、最終売買日を過ぎると下落しやすい傾向にあります。そのため直前に買うと割高ですぐに株価が下がってしまい含み損を抱えることもあります。
少なくとも権利確定日の2~3カ月前、もっと早めに買ってもいいでしょう。
・企業規模にも注目しよう
株主優待が魅力的でも、業績が悪化すれば株価の急落や優待廃止もあり得ます。優待株を買う時には必ず、企業の業績や配当の有無を見て、リスクを確認しましょう。好業績の企業のほか、大企業のほうが優待廃止のリスクは低いと言えます。
・長期保有で優待の内容がランクアップ!
株を3年、5年と長期で保有していくと追加の株主優待がもらえる「長期保有の優遇」をする企業が増えています。通常の優待にプラスαでもらえるのは長期投資家にとっては嬉しいですね。
〈例〉8267 イオン 100株以上
株価1704円、配当利回り1.74%
2015年よりイオンが長期保有株主優待制度を新設しています。3年以上継続して株式を保有され、かつ毎年2月末日時点の株主名簿に基づき、1,000株以上保有の株主さまに、下記の基準で保有株式数に応じたイオンギフトカードがもらえます。
2月末時点株式数 | イオンギフトカード金額 |
1,000〜1,999株 | 2,000円 |
2,000〜2,999株 | 4,000円 |
3,000〜4,999株 | 6,000円 |
5,000株以上 | 10,000円 |
・家族それぞれが100株ずつ保有
株主優待はおおむね1単元100株からもらえますが、株数に比例しないことがよくあります。つまり、100株で「QUOカード1000円分」がもらえる株主優待があったとして、200株保有しても同じ優待ということです。
多くの株は「100株~500株未満はQUOカード1000円分」「500株以上はQUOカード3000円分」といった具合に、株数とはあまり比例しない形で株主優待実施のルールが定められています。
そこで、1単元の100株ずつを夫婦で別々で保有し、「QUOカード1000円分」を2枚貰うというお得な方法を取るご家庭が増えています。
・2単元、200株購入で値上がり益もゲット!
100株ずつ保有することは、優待利回り重視に最適ですが、資金に余裕があるのなら2単元、200株購入することもありです。
権利最終日の株価が高くなったところで、100株を売り出し値上がり益を得るといったことも出来ます。
投資初心者にお勧め優待銘柄
【8267】イオン 株価1704円
1単元100株、配当利回り1.74%
イオンオーナーズカード
優待権利最終日2月末と8月末
イオンオーナーズカードは、イオン株式会社の株式を100株以上お持ちの株主さまに発行している株主ご優待カードです。イオンでの買い物時に提示することで、買い物金額(100万円上限)に数%が半年ごとにキャッシュバックされます。
2月末,8月末時点株式数 | キャッシュバック% |
100〜499株 | 半年の買い物金額の3% |
500〜999株 | 同上4% |
1,000〜2,999株 | 同上5% |
3,000株以上 | 同上7% |
イオンのお店へよく行く方には絶対にお勧めです。kinkoは以前、株価@1300くらいで保有していました。半年毎のキャッシュバックは5,000〜8,000円でした。配当金は年間2800円頂いていましたが、転勤でイオンへ行くことがなくなったので売却し、少しの利益を得ています。
【3197】すかいらーく 株価1645円
1単元100株、配当利回り2.43%
3,000円優待食事券×2回
優待権利最終日6月末と12月末
2014年に再上場を果たした「すかいらーく」は、各証券会社のレーディングも上々です。100株保有で「ガスト」や「バーミヤン」「しゃぶ葉」などたくさんのグループ店舗で使える3,000円分の優待食事券が年2回もらえます。現在は、配当金+優待の利回りは6.07%とかなりお得です。
1000株保有になると年間で6万9,000円分の優待食事券がもらえます。ガストの宅配サービスにも利用ができ便利です。
【7416】はるやまホールディングス 株価994円
1単元100株、配当利回り1.56%
15%割引券×2枚、Yシャツかブラウス1枚
優待権利最終日3月末
主人とkinkoが100株ずつ保有しています。優待品はお店へ行き、自分で選んだ商品8,000円までのネクタイかYシャツまたは、ブラウスが1枚もらえます。株価は10万円前後で購入でき買いやすく、配当も合わせれば10年で元が取れてしまいます。
【8591】オリックス 株価1,796円
1単元100株、配当利回り2.97%
株主カード、3年以上でカタログギフト
優待権利最終日3月末
株主カードの提示により、プロ野球公式戦優待価格観戦、レンタカー利用料30%割引(乗用車クラス)、水族館入場料10%割引、ホテル・温泉旅館宿泊割引、ゴルフ場ドリンク1杯無料、有料老人ホーム・シニアマンション入居時費用割引等に利用可などがあります。
kinkoは、3年以上の保有でもらえるカタログギフトが気に入っています。3,000円相当の商品を自分で選んで贈って貰っています。ちょっとしたお中元のようで嬉しいです。
【9861】吉野家ホールディングス 株価1,877円
1単元100株、配当利回り1.07%
3,000円分食事券×2回
優待権利最終日2月末と8月末
すでに株価は高くなってしまいましたが、新商品のサラ牛(食後の血糖値上昇を穏やかにするサラシア入り)など、健康にも配慮した商品作りに期待出来そうです。現在の配当金+優待利回りは4.26%です。kinkoは、5%以上になったら購入したいと思っています。
ま と め
- 投資初心者には株主優待銘柄がお勧め
- 優待銘柄は現物株で長期保有しましょう
- 優待銘柄は自分が利用する店を選ぼう
- 配当金+優待利回りを計算してみよう
- 優待権利最終日に注意しよう