
こんにちは、kinkoです。先日、米国株投資家のたぱぞうさんの記事の中で「義理のお母さんが買った高信託報酬の投信をなんとかしたい」を読みました。kinkoもこれと同じような話を聞いたばかりです。義理のお母さん側から聞いた話は、お婿さんに抱いた感情が恐ろしかったです。まだまだお金の話はデリケートなんですね…
知り合いAさん62歳の話
Aさんのご主人は現役を引退され、すでに悠々自適の年金生活者です。kinkoの先輩Aさんとは、リーマンショックの頃から毎月分配型投資信託の話をしていました。
Aさんが老後の年金の足しに選んだ投資先が「毎月分配型投資信託」でした。たぱぞうさんに相談された方のお義母さんと同じく信託報酬の高い投信です。
信託報酬が割高だとわかっていても毎月分配に惹かれ、ご主人の退職金のほとんどを運用し、月々20万円ほどの分配金を貰っていました。
ここからが、最近お会いした時の話です。
Aさん「娘の婿がさ、お義母さんの投信は解約した方がいい、って言うのよ。」
kinko「投資のこと話したの?」
Aさん「お義父さんの退職金はどうされました?って聞かれたからさ、投信に入れたって言ったのよ。そしたらさ、この投信はダメだの口座見せろだのうるさいのよ。私の財産狙ってるのかしらね?」
kinko「信託報酬が高いから心配しているんじゃない?」
Aさん「娘に言われるならまだしも、赤の他人の婿にだよ?金融機関に勤めているわけでもないのにさ、知ったかぶりして2時間も投資について説教したんだよー。娘婿の印象が180度変わったね、嫌なヤツだよ、まったく!(怒)」
娘さんが結婚された時は、「エリートの商社マンでカッコよくて娘にはもったいない」とベタ誉めだったのに、「嫌なヤツ」って…人間関係って一瞬で崩壊するんだなと感じました。
きっとこのお婿さんは、Aさんのことを思って「もっといい投資先に換えればいいのに」との親切心で助言したんだろうと思います。ですが、お金の事はデリケートな問題で完全に財産狙いだと思われてしまいました。
「口座見せて」→財産見せて→財産狙い
実の娘が言ったのならここまで怒らなかったと思います。義理って微妙な関係なんですよね…
これ以上財産はいらないと言うAさん
Aさんは、退職金で投資した毎月分配型投資信託の他にも日本株やETFなどにも投資しているお金持ち(たぶん億り人)です。
娘婿に「年金の他に月20万円の分配金があるから私達の生活は心配しなくていいのよ」と安心させるために投資の話をしたんだろうと思います。
もうすでに相続税対策までしていて、娘には毎年100万円ずつ贈与しているそうです。(娘婿には内緒)
羨ましい話でAさんは、「これ以上財産が増えても相続税が増えるだけだからもういらないのよ。」と言います。そんなAさんの心情を知らない娘婿の助言は、“うるさい”だけでした。
若い娘婿は少しでも損するのを嫌がり、自分が最良と思われる投資先を勧めます。娘婿から見れば正しい姿勢なのかもしれません。
しかし、もう財産を増やさなくていいと思っているシニア世代の人には、使いきれない財産は不要なのです。
現に担当の証券マンが営業成績に困っていれば、手数料が高くても投信を買ってあげたりします。お金儲けよりも自分が役に立ったことの喜びの方が優先されるのです。
まだ使いきれる資産しか持っていないkinkoは、もっとお金を増やしたい、損はしたくないという娘婿側に近く、いつかAさんのように「お金なんていらないわ」と言ってみたいです。
Aさんに投資方針の変更を告げる
さんざんご立腹のAさんに、kinkoが9年間続けていた毎月分配型投資信託の解約や米国株投資に移行することなど、投資方針の変更をカミングアウトしました。
Aさん「えっ⁉︎そうなの?解約しちゃったの?」
kinko「そうなんです。これからは米国株に投資しようと思って…」
Aさん「ど、どうして⁉︎」
それから2時間くらい喫茶店で米国株の魅力をお話しました。少子高齢化の日本は、頻繁に売買するならいいけど、長期投資には向いていない市場だと思うことも伝えました。
Aさん「あらら〜、あなた娘婿と同じこと言ってるわ。今は素直な気持ちで聞けたのに、あの時は聞く耳持てなかったわ」
kinko「あはは…」
Aさんの怒りの表情が徐々に和らいでいきました。たぶん、娘婿の「財産狙い」が誤解だったかも!と思ったのではないでしょうか?
同じ内容でも他人の意見は聞けるのに、身内となると色々な感情が交錯して素直に聞けないものです。実子ならケンカになってもわだかまりは持ちませんが、義理となると遠慮もあって腹の内は見せたくないものです。
Aさんはまだ半分くらい娘婿を疑っているようでした。一度嫌いになると中々元には戻りませんから、お金の話題は十分気をつけて発言するようにしたいですね…
ま と め
- 義理の関係でのお金の話題は慎重にしよう
- 世代によって投資方針が違うことがある
- お金持ちはお金より人が喜ぶ方を選ぶ人もいる
※投資は自己判断でお願いします。