
こんにちは、kinkoです。ほんと日本人って投資より貯蓄が好きですよね。2016年の一世帯あたりの平均貯蓄額が、過去最高の1820万円になったと総務省から公表されました。昨年比+0.8%で4年連続増加しています。本当に皆さんこれくらい貯蓄があるのでしょうか?ちょっと疑問を抱いたので調べてみました。
貯蓄格差の二極化
60歳以上の世帯では2385万円で、中央値(1番多い値)は1064万円ですからお年寄りがお金を持ちだというのがわかります。団塊の世代が退職する昨今、大手企業や公務員でしたら退職金だけで2000万円くらいは貰えますから、もっと貯蓄額が多いと予想できます。
平均値が1820万円なのに対し、中央値は1064万円でその差は600万円弱とかなりの開きがあります。二人以上の全世帯では4000万円以上の世帯が12.1%で、平均を押し上げています。一方で、100万円未満の貯蓄しかない人が11.1%もおり、貯蓄額も二極化が進んでいます。
一億総中流時代は終わり、高度経済成長で潤ったお年寄りは金持ちで、所得の増える見込みのない現代の若者は貧乏という構図が出来上がっています。そのお年寄りが貯めた遺産を受け継ぐ時こそ貯蓄倍増のチャンスでしたが、相続税改革で旨味が減っています。
借金は国も個人も増加
なんと!貯蓄だけでなく負債も増加しています。低金利の影響で住宅ローンを組む世帯が増え、40歳未満の世帯で16.6%増加。相続税対策による不動産購入により60~69歳の世帯も12.2%増となっています。
ここで問題なのは、投資が増えていないということです。政府が「貯蓄から投資へ」と推奨し、NISAやiDeco(個人型確定拠出年金)など、あの手この手を使っているにもかかわらずです。
せっせと倹約したお金は、日本円のまま銀行へ預けられ、銀行は日本国債を買うのです。そうです、知らないうちに国の借金に加担しているのです。日本人が貯蓄好きなお陰で毎年30兆円以上も国の借金が増えているのです。自分の借金になっているとも知らずにです!
国の借金は将来必ず返さなければいけません。それがいつくるか?自分が生きてるうちは大丈夫だろうと考えてはいませんか?お年寄りが年金下げるな!消費税上げるな!と言う気持ちはわからなくもないですが、将来の若者に押し付けてもいいのでしょうか?
お年寄りが票を持っていますから、政治家は高齢者のご機嫌ばかり取ろうとします。現在さえ良ければいいという政策を見直して欲しいものです。
デフォルトとハイパーインフレ
日本は、このままデフォルト(破綻)するまで借金を続けて行くでしょう。デフォルトすると国債の返済が不可能になり銀行が破綻します。国が破綻するんですから国としての信用がなくなり、企業が次々に倒産し、急激な物価上昇が起こります。
このハイパーインフレが起きれば、ジンバブエのように現金を山ほど抱えてパンを買いに行く羽目になります。今までコツコツ貯めてきたお金の価値が一瞬で1/10、1/100になるかもしれません。実際、「紙幣でお尻を拭いた」という話もあり、お金が紙切れ同然になることもあるのです。
さて、不安を煽ることばかり言ってきましたが、自己防衛をするにはどうしたらいいのでしょう?この貯蓄罠に陥らないためには、定期預金はもってのほか普通預金口座のお金も必要最小限にすることです。可能な限り、日本円をドルやユーロと言った世界の通貨に代えておいた方がいいと思います。出来ればグローバルな視点に立って世界中へ投資を行うと良いでしょう。又、リスクヘッジとして、金を保有するのもいいでしょう。
※投資はあくまで自己責任です。
ま と め
- 平均貯蓄額1820万円と増加したが、二極化が進んでいる
- 相続税対策と低金利で住宅ローンも増加している
- 将来予想されるハイパーインフレの対応策を考えよう