投資全般

【北アイルランド問題】イギリス国民は「合意なき離脱」の怖さをわかっていない!

 

こんにちは、kinkoです。

主人がイギリス出張から疲弊して帰って来ました。

今回の出張は、「英議会下院がEU離脱法案を否決」した事を受けて、「EUの合意なき離脱」対策と現地の様子を見るためでした。

 

紳士の国はノーテンキ?

 

EUからの離脱がなければ、これまで通りの商売が出来るのですから文句はありません。また、EUの合意あり離脱のソフトブレグジットやハードブレグジットならば、まだマシです。

しかし、EUの合意なき離脱となった場合はどうするかが問題です。

関税や物流の遅延などの問題点をあげても、「なんとかなる」「その時に考える」という意見ばかりで、リスク回避のための十分な準備をする議論まではされなかったそうです。

国民性の違いなのでしょうか?日本人は心配し過ぎだと思われただけで、イギリス人はEUからの合意なき離脱はないだろうと高を括っている人が多かったそうです。

さらに北アイルランドという大きな問題もあります。

 

北アイルランド問題って?

 

イギリスの隣の島国アイルランド、北海道ほどの広さで人口は400万人の小さな国ですが、平均年収は750万円で日本の2倍もあります。

リーマンショック時にデフォルト懸念があったとは思えないくらい急成長している国です。法人税が12.5%と低いことでも有名です。

そのアイルランドの北側の一部がイギリス領です。

地続きであるため、EUを離脱すれば国境を囲わねばなりません。関税をかけるための関所のようなものも必要になります。

それは、難しいだろうと思っているイギリス人が大半のようです。

北アイルランド人はEUに残りたいためイギリスから独立したい人が多くいます。しかし、イギリスは収益の多い北アイルランドを手放したくはないでしょう。

したがって、落とし所は「ハードブレグジット」と思っているのかもしれません。

 

イギリスがEUから離脱したい理由

 

2016年の国民投票で決まったイギリスのブレグジット、その時は「移民受け入れ反対」が大きな理由と報道されました。

もう一つの理由は、イギリス最大手のバークレイ銀行が倒産しそうなので、EUにい続けると「EUの合意」なしで助けることが出来なくなるから…(公的資金注入?)

しかもヤバそうなドイツ銀行の尻拭いをしたくないという理由もあるようです。

EUに加盟していても資金を出すばかりで旨味が得られないと判断したのでしょうか。

 

「EUの合意なき離脱」の怖さ

 

上記の理由もあり、「合意なき離脱」が起こる可能性も少なからず残されています。にもかかわらず、イギリスの関税当局、輸出業、製造業、不動産業は十分な準備が出来ていません。

イギリスのEU離脱は3月29日11時と直近に迫っているのにです!

J.PモルガンのダイモンCEOは、3月20日あたりで欧州と仕事ができなくなるだろうと言っています。イギリスはEUに対して有利な経済交渉は出来ないだろう、完全なイギリスの敗北だと…(^◇^;)

「EUの合意なき離脱」となると、3月29日からEUとの貿易に通関手続きが大量に必要となり、大混乱は間違いなく起こりそうです。

イギリスのEUへの輸出関税は年間約80億ドル(8800億円)となり、EUでイギリス製品が値上がりします。輸入関税は、年間約90億ポンド(1兆3000億円)となり、イギリス内での物価が上がります。

IMFの試算では2023年までにイギリスのGDPが10.5%減少するとの見通しがあります。

したがって、リーマンショック級の市場の大暴落が起こるのではないか?との懸念が囁かれているのです。

う〜ん、数ヶ月は要注意かしら?

 

【おまけ】北アイルランド旅行

 

アイルランドのダブリン国際空港から北へバスで3時間、北アイルランドのベルファストへ行ったことがあります。

高速道路を走って行くと、アイルランド〜イギリス領へ国境もなくスルーして入れました。違いは、速度標識がキロからマイルへ変わり、トイレに立ち寄ったサービスエリアでの品物がユーロからポンドでした。(ユーロしか持っておらず買えなかったな…)

タイタニック記念館

ベルファストという港町は、あのタイタニック号が出港した場所です。2012年に開設した「タイタニック記念館」に立ち寄ると、当時のタイタニック号の客室の様子や生還者の話などがありました。

加えてオリンピア号とあまりに似ていることから、陰謀論を疑わずにはいられませんでした。(笑)

その他、世界遺産のジャイアンツ・コーズウェイ(六角柱)や岸壁に建つ中世のダンルース城は、素晴らしいものでした。

3年ほど前ですが、経済面で感じたことは、ユーロ→ポンドとなっただけで、1.5倍も物価が上がったような気がしました。北アイルランドに住む人は、ユーロ圏に出向いて買い物するというのも頷けました。

主人が海外旅行好きで連れて行ってもらうのですが、世界情勢や経済の話も現地を知っていると理解できることがあります。そういう意味でも主人に感謝です。

配当金をたくさん貰えるようになったら、今度はkinkoが主人を連れて行くよ♪

お読み頂きありがとうございました!

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