こんにちは、kinkoです。
「嘘だろ!?」
朝から日経デジタルを読んでいた主人が叫びました!
記事は『「博士」生かせぬ日本企業、取得者10年で16%減』でした。
中国や韓国にも負け
日経デジタルによれば、ここ10年で博士号取得者が減っているのは日本だけらしい。
わーお、下のグラフで一目瞭然です。

引用元:日経デジタル
先進国としてアジアを牽引してきた日本が遅れを取っています。
学問で中国や韓国に負けているなんて信じられません。
世界と逆行している日本は先進国と言えるのでしょうか…
でも、どうしてこんな事態に陥ってしまったのでしょうか?
日本の博士号はコスパが悪い?
大学4年卒が学卒、+2年で修士卒、さらに+3年で博士卒です。
博士号を取得して就職するまで最短でも9年もかかります。
学費と仕送りが倍もかかるのですから親御さんも大変です。
博士課程に進んだ多くの生徒さんは奨学金を借りています。
奨学金という借金を500〜700万円も抱えて卒業するのです。
特にコスパが悪いと言われる所以は…
修士卒とほとんど給料が変わらない点にあります!
30歳くらいの平均年収は、
【日本の学卒】年収418万円
【修士・博士卒】年収524万円
その差は1.25倍、データでも修士と博士が一括り?(^◇^;)
【米国の学卒】年収545万円
【修士卒】年収763万円
【博士卒】年収915万円
学卒と博士卒の差は1.68倍
親としてもアメリカくらいの給料格差がないと博士課程に進ませる意味がないって思っちゃうかもしれませんね…
でも、博士号は無駄じゃない!
主人は学卒で入社し、働きながら博士号を取得しました。
当時は、お給料が上がるとかの恩恵はありませんでした。
ですが、今まさに欧米との仕事でその価値が大きく花ひらいています。
欧米では社長、医者、弁護士などの職業よりも博士(ドクター)や教授(プロフェッサー)の肩書きの方が敬われるのです!
リスペクト感が半端ないので恥ずかしいくらいだそうです。
そのお陰で欧州での契約がバンバン取れました。
特許案件で裁判になった時も参考人として勝訴に導きました。
確実に「博士号」が役に立っているのです。
働きながら博士号を取ろう!
会社に勤めながら博士号を取得する事ができます。
例えば、大学に学費を払って3年間在籍します。(国立だと54万円×3年分)
社会人枠で授業を受けるのではなく、年に数回大学に行くだけだそうです。
多くは教授との論文の議論のためで、研究内容が重要です。
大学によっても違いますが、博士論文を4人の教授(STAP細胞事件前までは3人だったらしい)に認めてもらえば取れるそうです。
主人の部下で最短で博士号を取れた人は1年半でした。
優秀だと費用も少なくて済みますね!
博士号の利点
主人が研究所にいた頃、「研究者たるもの博士を取らなくてどうする?」という厳しいスタンスでした。
論文を審査する立場でもあったため、部下の面倒見もよかったです。
何十人も博士号を取得していて、国立大学の教授に就任した人もいます。
外資系企業のウケが良いのは言うまでもありません。
スキルを上げるという意味では、強力な資格になり得ます。
定年後も大学や他社からのオファーが多いそうです。
博士号は簡単ではない!
3年間大学に在籍すれば博士号なんて簡単に取れそうと思ったかもしれませんが、ここで厳しいお話を一つしておきます。
大学に8年間在籍して博士号を取れなかった人もいます。(8年が最長)
総額400万円の授業料が無駄となりました。
その方は年上でしたので、年下の主人に論文の審査をお願いするのが嫌だったのでしょう。
定年を迎え、契約社員として働いているそうです。
年収は1/3だそうです。
厳しい世の中ですね…
博士は海外へ行くべし!
残念ながら日本の最先端技術革新は終焉しました。
IPS細胞の山中教授への補助金が打ち切られた事をみても、日本の研究開発は縮小の一途を辿っています。
ノーベル賞なんていつとったっけ?という日が来るかもしれません。
日本企業は「博士」を軽んじていますから、外資系企業か海外へ出てチャレンジした方がいいのではないでしょうか…
お読み頂きありがとうございました!