
こんにちは、kinkoです。11月は「過労死防止啓発月間」ですが、過労による突然死や自殺の報道が後を絶ちません。友人にも突然ご主人を亡くされた方がいます。50代のサラリーマン夫を持つ身としては、とても他人事には思えません。過労死の予防を目的に、過労死の実態や要因の研究をしている労働安全衛生総合研究所のお話をご紹介します。
過労死は心と身体から
労働災害発生状況では、全体件数は年々減ってきています。これは、業務上の事故が減っているためで、過労死による労災認定は増えているようです。
法律上、現在の労災認定基準に当てはまるケースが「過労死等」と認定されました。以前は、過重労働勤務による脳血管疾患や心疾患が過労死とされましたが、2000年に入り、精神障害による自殺も過労死と認定されるようになりました。
昨今では、脳・心臓疾患が4割、精神障害や自殺が6割となっています!
中央労働災害防止協会のウェブサイト
「労働者の疲労蓄積度自己診断チェックリスト」
を主人にやってみてもらったところ、自覚症状の評価が18点、勤務状況の評価が9点で総合評価は6点でした。
夫の仕事に対する負担度は“非常に高いと思われる”でした…∑(゚Д゚)
やばいです!まさに過労死予備軍です!
高級老人ホームへ行く前に死んでしまいます!
突然死の労災認定は男性が96%
40代、50代の突然死の労災認定の男女比は96:4で圧倒的に男性の方が多いとの統計があります。
この理由には、女性は血管の老化を抑える女性ホルモンが多く分泌されていたり、喫煙率が低い事などで男性よりも血管が詰まりにくいということがあげられます。
【脳や心臓疾患の前兆】
・脳卒中では片側のしびれや顔面のマヒ、ろれつが回らない、めまいやふらつきなど
・心臓疾患は、動悸や息切れ、不正脈、胸の違和感や圧迫感
突然死でこれらの症状が出るのは2割ほどでしかなく、8割の人はほとんど自覚症状のないまま亡くなるそうです。
kinkoの友人で教師だったご主人は、47歳の時に学校の総会で突然倒れ、意識を取り戻さないまま3日後に亡くなりました。脳幹出血でしたが、倒れた当日の朝までいつもと変わず、これといった自覚症状がなかったそうです。
友人からは、ご主人の毎日の帰宅時間は夜の11時過ぎで、土日も学校へ行って仕事をしていると聞いていました。超過勤務による労災申請を勧めたのですが、ご主人を亡くしたショックで心身共にやつれ、その気力すら湧かないようでした。
【脳・心臓疾患の労災認定基準】
①異常な出来事
発症直前から前日までの間において、発生状態を時間的および場所的に明確にし得る異常な出来事に遭遇したこと。(業務上の重大事故など)
②おおむね1週間において、特に過重な業務に就労したこと。
③おおむね6ヶ月間にわたり、著しい疲労の蓄積をもたらす特に過重な業務に就労したこと。
上記のような認定基準では曖昧で、友人が申請に到らなかったのも仕方ありません。
突然亡くなると本人はもちろんですが、家族が可哀想でなりません。当時、大学生と高校生のお子さんが就職や進学先を変更せざるを得なかったそうです。
突然死を招かないための注意点
・月60時間の残業は危ない!
疫学研究では、残業なし労働者の脳卒中の発症リスクを1とした場合、月の残業時間60時間の発症リスクは1.33倍になるという報告があります。
・睡眠時間が5時間以下は危ない!
脳卒中の発症リスクを1日の睡眠時間が6〜7時間の人を1とすると、5時間以下の人は1.26倍です。
朝目覚めた時に「あと5分寝たい」と思う人は疲れが残っている証拠だそうです。睡眠不足は脳疾患だけでなく、鬱なども患いやすい極めて危険な生活習慣です。
・「自分は大丈夫」の過信は危ない!
これくらいの疲れは大丈夫と思っていても、若い頃とは違い回復には時間を要します。勤務状況やライフスタイルの改善を心がけ、疲労を蓄積しないようにしましょう。
・持病を放っておくのは危ない!
健康診断で高血圧や生活習慣病を指摘されている方は、脳や心臓疾患のリスクも高まります。今すぐにでも治療や改善に取り込むことが大事です。
・ストレスを溜めない!
日本人は、自分が言いたいことをはっきり言わない人種で、ストレスを溜めやすいと言います。日頃から自分のストレス発散方法を見つけ、休日にはストレスをリセット出来る体制作りを目指したいですね。
ま と め
- 40、50代の男性の過労死が増加傾向
- 突然死は、脳・心疾患4割、精神障害・自殺6割
- 月60時間以上の残業、睡眠5時間以下は危険
大黒柱の突然死は、前兆なく全てを失っていきます。常日頃から上の注意点に気をつけていきたいものです。
読んで頂きありがとうございました。
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