
こんにちは、kinkoです。
12月5日に開かれた武田薬品工業の臨時株主総会で、アイルランド製薬大手シャイアー買収が承認されました。
ここ数日、武田薬品創業者らの反対報道があり、どうなるのだろう?と注目していました。
日経新聞によれば、行使された議決権のうち90%近くが同意、株主構成の66%を占める機関投資家が賛成したそうです。
【4502】武田薬品工業の株価
12月5日の武田薬品工業の株価は、一時4101円の年初来安値を記録したものの、終値は4240円(前日比+45円)と、この買収決議が好感されました。

参照:ヤフーファイナンス
ただし、株価はこの1年で6693円→4240円と37%も下落しています。
ウェバーCEOは、1株配当180円を続けるつもりだと表明していますが、4兆円もの新株を発行した後も高配当を続けられるかどうかが疑問視されます。
シャイアーの利益は今後も続くのか?
2017年のシャイアーの売上高は1兆7000億円、純利益が4700億円という素晴らしいキャッシュフローですが、今後も続くのでしょうか?
日経新聞の読みでは、血友病治療薬(37億ドル)が2022年に半減、2023年には注意欠陥・多動性治療薬(21億ドル)の特許切れがあり、大型新薬がでなければ厳しくなりそうとの見方が強いです。
シャイアーの売上高は、今後10年間で年率−0.5%で推移の横ばい、可もなく不可もないと分析されています。
ウェバーCEOの本当の狙いは?
多額の負債を抱えてまで、小が大を飲み込んだこの買収劇の裏には何かあるのでは?と勘ぐりたくなりますよね〜
数ある製薬会社の中で、シャイアーを選んだのはアイルランドの製薬会社だったからではないのでしょうか。
なぜならアイルランドの法人税は12.5%と安いから!(日本は29.97%)
日本からアイルランドへ本社を移転するだけで、最大17%も節税できちゃうってことです。
かつて、ファイザーがアメリカからアイルランドへ本社を移転しようとして、米政府に止められた事もありましたが…
公にすると国税が動きますからね、工場や研究部門を徐々にアイルランドへ移して行くのかもしれません。
日本人はいらない?
薬学生にとって業界1位の武田薬品工業への就職は憧れです。
昨年、就活していた娘は、武田の研究部門の求人がなくなりガッカリしていました。学会でも武田薬品工業からの発表を見る事が少なくなり、研究に力を入れていないと感じたそうです。
そういえば、一昨年には600人ほどの研究員をリストラしました。湘南の研究所では、1200人が300人にまで減っているそうです。
ウェバーCEOが言っている研究開発費4000億円を投入するのは、日本ではなくてアイルランドを含む海外なのでしょう。
買収や合併した企業が次に行うのが早期退職制度、まぁ、リストラですね。
海外に赴任されていた日本人を戻しているという噂も聞きました。
日本からアイルランドへ移転を考えているのであれば、日本人の首を切る事になるでしょう。
今回の買収で従業員の9割が外国人になりますし、もはや日本人の企業とは言えなくなりそうです。
【感想】
創業237年の老舗の製薬会社がなくなる!そんな気がしてなりません。この買収劇は、日本企業が外資に飲み込まれたと感じます。しかもお金を出してまで…
有利子負債のないアステラス製薬、第一三共製薬などの日本企業と合併した方が良かったのでは?と思ってしまいます。
みなさんはどう感じましたか?
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TPP発行でこれからどんどんこういう案件増えてくだろうと思います。
でも日本における企業への税制優遇は多数あるので一概に海外有利とはいえないかもしれないですね。
また移民も入ってきますし日本の人件費は安く使えるようになりますよ。
まったく嬉しくないですがw