
こんにちは、kinkoです。
昨年、東芝は、原発子会社だった米ウェスチングハウスの破綻により1兆円近い損失を出し、債務超過に陥っていました。サザエさんのCMやブロードウェイの電光掲示板から姿を消したりと、老舗企業の一時代が終わったと寂しく感じていました。
今期の決算発表を遅らせていたことから、いよいよ2期連続の債務超過で上場廃止か?と思っていたのですが、15日に発表された東芝の2018年3月期の連結決算の最終損益は8040億円で、4年ぶりの黒字となりました。
昨年末に6000億円の増資、経営を揺るがせた米ウェスチングハウスの売却、他の子会社の売却など経営陣の努力が実を結んだ結果と言えそうです。
米ウェスチングハウス買収劇の裏側
なぜ東芝が、アメリカの原子力会社を巨額の資金を投じてまで買ったのだろう?と不思議でした。
2005年、英国核燃料会社は18億ドルでウェスチングハウス(WH)の売却を検討←今思えば、ドル箱の原子力事業を手放すのはおかしな話だった。
2006年、東芝は3倍もの買収額を提示し、GEや三菱重工業などの競争相手に勝つ←踊らされた?何らかの圧力があった?
月刊日本の「なぜ東芝はウェスチングハウスを買収したのか」によると、経産省や政府の後押しがあり、買収するよう仕向けられたのではないか?とありました。
さらにネット上には、
“「34年も原発建設から遠ざかっていたWHの腕は錆び付いていて、シミュレーションすらまともにできなかった」東芝は、そんな「もぬけの殻」の会社に6600億円の大枚をはたき、出来もしない工事を受注して、炎上してしまったのである。”
という話までありました。
英国核燃料会社は、その事実を知っていて売却したかったのでしょうか?そこに東芝が飛びついてしまった、しかも政府からの後押しもあり、価値のない企業を3倍の値段で買ってしまったということなのでしょう。
いわゆるM&Aの失敗ってやつですね。
日本企業は、海外企業に比べ内部留保が多い、つまり現金を貯め込んでいます。そこにつけ込む海外企業が、政府を通して甘い言葉を囁きつつ買収を持ちかけて来るのでしょうか。
やはり、M&Aは、売る側の視点に立って考えなければなりません。もし、東芝が1/3の値段で買っていたなら、ここまで経営が傾く事もなかったでしょう。サザエさんのCMから撤退する事もなかったと思うと残念でなりません。
【6502】東芝の今後の株価は?
東芝は、7月末に約3000億円の減資を発表しています。減資とは、貸借対照表における「資本金」の額を減少させることを指します。不採算・経営悪化企業などで行われることが多く、基本的に株価には中立です。
しかし、減資をした多くの企業が、経営を立て直すため、のちに第三者割当増資を行なったりします。そうなると既存株主にとっては、株価が希薄化し下がる恐れがあります。
2018年3月期の分配可能額は、−7578億円→−1578億円と改善されますが、まだマイナスですから配当金の支払いや自己株買いはできないようです。
現在、東芝は、半導体部門を中国企業に売却する方針で、この案件は賛否両論があります。まだまだ課題は山済みですが、今後の動きに注目しつつ、ソニーが復活したように東芝にも期待したいですね!
と言いつつ、kinkoは配当金の出ない東芝ちゃんは見送るのでした。m(_ _)m
※投資は自己責任でお願いします。

参照:ヤフーファイナンス
ま と め
- 東芝、4年ぶり黒字化
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- M&Aには落とし穴がある
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